長谷川 俊英         家計の見直し相談センター


by seikatsu4

ベーシックインカムとマイナス所得税と最低賃金と①

 先日、本屋をぶらぶらしていたら、 『ベーシック・インカム』 という聞き慣れない用語に関する本が並んでいたのでちょっと読んでみたら、見事にハマッテしましました。

  実に面白い。

もしかしたら、十年後には、現代の格差社会、新自由主義社会に変わる日本社会の基盤となっているかも知れません。

 『ベーシック・インカム』 を日本語に訳すと、基本所得となります。
「生活に最低限必要なお金を赤ちゃんからお年寄りまで、国民全員に配っちまえ!」
という政策です。

 これには勿論問題もあります。例え月額5万円の支給にしても、
月5万円x12ヶ月x1.27億人=年間76.2兆円
の財源をどうするのかという財源問題や働かなくなるのではないかという大きな問題がありますが、いろいろ調べてみると「なんとかなるんじゃないかな」という気もしてきています。

 元ライブドア社長の堀江貴文氏のような資産家から、ワーキングプア問題に取り組む雨宮処凛さんのような方まで、支持している方が幅広いのも面白いです。

 まずは、そもそも論から考えていきたいと思います。(しばらく、私の考えにお付き合い下さい。)

 私がFPとして相談を受けている中には、失業中の方や住宅ローンの返済に困り自己破産するしかない方もいます。また友人・知人には、やる気も能力もあるのに、年齢や経済状況により安定した職につけない人がいます。
日本国憲法第25条には「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」とありますが、日本のセーフティネットの穴は年々大きくなってきているようです。

 では、「健康で文化的な最低限度の生活」を送るには、どの位の収入があればいいでしょうか?検証は必要ですが、私の感覚では夫婦+子供2人の4人世帯で年収400万円、単身世帯で200万円位かなと感じています。

 この最低限の所得を保障するものとして考えられるのが、

1)最低賃金
2)マイナス所得税
3)ベーシック・インカム
 です。


1) 最低賃金単独の場合

現在の最低賃金の全国平均は713円ですが、民主党のマニフェストには「景気状況に配慮しつつ、最低賃金の全国平均1000円を目指す」とあります。

時給1000円が実現できれば、
 1000円x1日8時間x365日x5/7=約208万円

夫婦共働きで年収416万円、単身で208万円となり、国が保障すべき最低限の生活はクリアできそうです。よりよい生活を望むならば、残業や早朝・夜間勤務、スキルアップで対応できます。

 しかし、最低賃金の引き上げには、「国際競争力がなくなり工場が海外へ出て行ってしまう」という根強い反対の声があります。ヨーロッパやオーストラリアでは最低賃金は1000円以上なので(最低賃金制をめぐる世界各国の動き)、日本でも1000円にできるのではないかと思いますが、まずは国内産業であるスーパーやコンビになどの小売り業、飲食業から始めればいいでしょう。

最低賃金を1000円に上げられれば、ワーキングプアになっている人達を健全な消費者に変えられますし、デフレからの脱却にも貢献するのではないでしょうか。

一方、製造業の賃金が上げられないとすると、イギリスやアメリカで導入されているマイナス所得税(給付付税額控除)と合わせて実施すればいいのではないかと考えています。

以下、つづく

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by seikatsu4 | 2010-01-25 23:58 | 思考錯誤